2019.5.8(水)
佐伯市医師会立 佐伯准看護学院のナイチンゲール生誕祭にユニセフの講演を依頼されました。宮崎県ユニセフ協会の事務局長がその講演を引き受けました。
演題はユニセフ活動とナイチンゲール ー海外活動とジェンダーの視点からー
そして、ユニセフの歴史を説明
ユニセフが支援をする条件や支援の形をパワーポイントを使って説明し、支援物資も実際に持って行ってみてもらいました。
第2部はジェンダー平等について
SDGsについて知ってもらい、目標5番の「ジェンダー平等を実現しよう」について話をしました。
そしてここで、ナイチンゲールの生誕祭にふさわしく、「ナイチンゲールとジェンダー」についてのお話をしました。
この講演を前にしてナイチンゲールについてすこし詳しく調べてみました。
私たちはナイチンゲールは病める人にやさしい女性というイメージしか持っていませんでしたが、実は優しさだけでなく、社会的な知識と意志の強さと行動力を持った素晴らしい女性だったということがわかりました。彼女は当時の男の人がしていたように、対等に仕事をしたかったのだと書いてありました。
少し講義に疲れ始めた生徒さんたちに、クイズ形式で参加型の講演をしました。
それではジェンダー不平等を解決するためにどんなアイディアがあるか、いくつか提案しました。
●シカゴの美術館では、本人の申告で入場料を賃金比で8割にするそうです
●ニューヨークでは男性トイレにおむつの交換台を設置しました
●子どもたちをジェンダーフリーにしよう(女の子らしく、男の子らしくの概念をなくそう)
●職業の呼び方にも変化が出てきているということ。例えば看護婦、看護士は総称して看護師と呼ばれるようになったり、女医は医師、婦警は警察官と呼ばれるようになっています。
ナイチンゲールが今の時代に生きていたら、きっとニューヨークの国連でユニセフ事務局長として働いているヘンリエッタ・フォーさんと一緒に、国連にいろいろなアドボカシーをしていたかもしれませんね
グローバルな人間とは、SDGsの視点で、地球を考えることができる人間だと思います。私たちもグローバルな視点に立って、ジェンダーについてもさらに考えを深めていきましょう。
最後に質疑応答がありました。
その中で、先日の東大の入学式の祝辞で取り上げられた問題に言及した質問もありました。 「男性の立場を考えたとき、ジェンダーの問題が女性に偏りすぎているのでは、と考えることがあるが、その点をどう考えるか」という質問でした。
A:バランス感覚が重要だと考えます。いろいろな人の意見を聞いたり、読んだりして自分の感覚を磨きあげましょう。
お礼の言葉の中で印象的だったこと
子どもからのおもちゃの注文で、女の子なのに男の子みたいなおもちゃでどうなのかと思ったけれど、今日のジェンダーの話を聞いて、大人(自分)の考え方が固いのか、考え方を変えなければと思った。
佐伯准看護学院の皆様、ご清聴ありがとうございました。