山元香代子先生 講演会 「ザンビアでの辺地巡回診療活動」

宮崎西高校附属中学校にて   8.22(木)

 

夏休み中の一登校日に、西高校附属中学校全校生に、地元出身の医師である山元先生に講演をしていただきました。

地元出身の医師が活躍する様子を県民として誇りに思うと同時に、医師を目指すものとしての自覚を持ってもらおうというのが目的の一つです。

命を守るために多くの人々が世界中で懸命に働いていることを知ってもらい、命の大切さを改めて考えてもらう機会になりました。

山元先生の講演の前に、宮崎県ユニセフ協会の事務局長からご挨拶も兼ねて、ユニセフについての話をしました。「山元先生の活動とユニセフの活動は同じ方向を向いているということで、『ユニセフ講演会』という大きい枠の中で今日の講演を引き受けていただきました。」

ザンビアでの医師免許を取得した話や、そこでの医療活動をパワーポイントを見ながら聞くことができました。

私たちの日常生活からは想像もできないようなザンビアの様子、電気、ガス、水道もないところで、乾季には、砂利をスコップでのけながら泥水をすくい、その上澄みを飲み水にする、そんな映像を観ました。

舗装されていない道を現地の人たちが作った診療所に向かいます。車が故障したり、泥道に車がはまって動けなくなったり、様々な困難を乗り越えて、医療活動する様子が、伝えられました。

山元先生はアフリカの辺地を巡回しながら、患者の治療だけでなく、自分たちで健康を守ることができるよう、住民への健康教育などにも力を入れています。

講演が終わって生徒から「こういう仕事をされていて、一番うれしい時はどんな時ですか?」という質問がありました。

先生は「診療を終えたときの達成案が何物にも代えがたい。一番頑張っているのは現地のスタッフなのですが。彼らの頑張りがあって続けられているのです。」と答えられました。

そして生徒たちに次のようなメッセージを伝えました。

「とにかく生きてください。そしてつらい時は逃げてもいいと思います。だけどその時にちょっとだけ、こんな環境でも一生懸命明るく頑張って生きている人たちがいることをちょっとだけでも思い出してください。それが、今日の私からの唯一のお願いです。

最後に生徒代表が、お礼の言葉を述べました。

「今日の講演を聞き、とてもためになりました。この中から、アフリカの辺地医療に携わりたいと思う生徒も出てくるのではないかと思います。」

そして、生徒、保護者に寄付を募って集めた寄付金を先生にお渡ししました。

私たちユニセフスタッフも、先生の話を直に聞き、映像を観ることができて、改めて現地の活動の厳しさをひしひしと感じることができました。

世界の困難な状況の地域に目を向け、その人々の力になりたいと思う志は、ユニセフの活動と意を共にするところです。

今後の山元先生の活動にエールを送りたいと思います。

8月27日付の宮日新聞に載った記事です。